
Galaxy S20シリーズが発表されたようだね。どんなスマホなんだい?

あー。うん。高いしどこかで見たことがあるスマホだね。

つまり、微妙ということか。
appleも驚愕の価格設定

この画像だけで絶望を感じる。絶望的な高価格化だ。高いスマホの象徴であるappleのiphone 11シリーズと比較しても、尚高い。
スマホ | 価格(円換算) |
Galaxy S20 | 約11万円 |
Galaxy S20 + | 約13万円 |
Galaxy S20 Ultra | 約15万円 |
iPhone 11 | 約8万円 |
iphone 11 Pro | 約11万円 |
iPhone 11 Pro Max | 約12万円 |
このように、appleのiPhoneをも凌駕している価格設定である。無論、これは見た目上の問題であって、S20シリーズは128GBストレージと5Gを搭載してこの価格なので64GBストレージで5G非搭載、しかもあらゆるスペックで劣っているiPhoneのほうがコスパが悪いといえます。

あ。そうですか。ごめんなさい。
これから、スペックを見ていけばすぐに分かると思いますが、価格から見てもiPhone 11 Proに対応するのがS20であって、S20 Ultraはフラッグシップの上を行くプレミアムフラッグシップとでもいうべき機種であることは念頭においたほうがわかりやすいです。つまり、今回はiPhone 11やGalaxy S10 eに対応するような廉価版(と言っても高いが)モデルは出さなかったということです。
我々は試されています。さて、この価格に見合うスマホなのかどうか。スペックを見ていきましょう。
S20シリーズはコスパ最悪

S20シリーズの2019年のモデルはS10でした。今回のGalaxyはS20シリーズです。10の次は11ではなく20にしたのは。今年が2020年ということもあり、20というのもありますし、appleのナンバリングを超えるという意味もあるのでしょう。
まずはこのS20シリーズの共通点を見ていきます。
S20シリーズの共通点
① Infinity-O-ディスプレイ

どれもディスプレイがSamsunが独自に命名した中央にパンチホール型カメラが鎮座するディスプレイであるInfinity-O-ディスプレイを搭載しています。これは、シンプルで美しくていいですね。
もちろん有機ELです。 3200×1440 で表示可能で Quad HD + Dynamic AMOLED 2X らしいです。つまり、美しい画面で見れるということです。素晴らしい。もちろん、ゴリラガラス6なので割れにくいです。
② 120Hzハイリフレッシュレート
最近流行りのハイリフレッシュレートも搭載されています。ハイリフレッシュレートであると、なめらかに操作できますし眼にも優しいので、これは大歓迎です。ただし、ユーザーが設定でONにする必要はあります。
③ 5G対応
どうやらチップは2モデルあるようで、Samsung純正SoCであるExynos 990もしくはSnaqpdragon 865が搭載されるようです。どちらも5G対応で性能差も同等なので、問題はないでしょう。ただ、なんとなくQualcom Snapdragonのほうが安心はします。これらは発売される地域により変わるようなので選びようはないです。
ただし、5GはS20は5Gの中でも比較的低速なサブ6Ghz帯までしか拾えないので、真の5Gであるミリ波帯を拾う必要があればS20+以上を購入する必要があります。ただ、ミリ波帯対応モデルと非対応モデルがS20+、S20 ULTRAにもあるようなので注意が必要です。地域によって異なるのでしょう。
④ 画面内指紋認証+顔認証
画面内指紋認証も顔認証も可能です。顔認証も画面内指紋認証も両者にメリット・デメリットがあるので両方搭載されて嬉しい限りです。
⑤ワイヤレス充電・給電
Qi対応充電器からのワイヤレス充電はもちろん、このスマホからのワイヤレス給電も可能です。これはGalaxy S10から搭載していたので、順当ですね。あれば便利です。
⑥8Kビデオ

新型のSoCは8Kビデオ撮影に対応しているため8Kビデオも撮れるようになりました。8Kビデオであるため、その動画から写真を切り出しても3300万画素の静止画に変換することが可能です。しかし、この機能はSoCに依存しているので、おそらくSnapdragon 865搭載の他社のフラッグシップも対応してくると考えられます。(現に同じ865搭載のXiaomi mi 10も8K対応です。) なので、そこまですごくはないかもしれません。
残念ながら30fpsなので、動画編集でスローモーションにしたりするならば、少し不満点が残るかもしれません。気になるならば4kで撮影すればいいでしょう。まぁ
⑧シングルテイク

新機能・シングルテイクでは多眼スマホを活かします。撮影ボタンを押すだけで複数のレンズを同時稼働させ、AIが分析しベストな動画や写真を最大10個保存します。
さて、どんなものかは使ってみないとわかりませんが、わくわくする機能です。多眼スマホを活かせる機能。最高です。
⑨スーパーステディ

スーパーステディにより激しく動いてもまるでアクションカムのように手ブレが抑えられるそうです。これは大きくなったイメージセンサーとより機能が向上した光学式手ブレ補正によるものでしょう。ただ、これも実際に手にとって見ないとわかりませんね。まぁ、どのスマホも手ブレ補正があると言っているので、特段すごいわけでもありません。
⑩イヤホンジャック廃止
どれもイヤホンジャック廃止です。イヤホンジャック信者の方は残念でした。Huawei P30を買って下さい。
⑪ Micro SDカードスロット
iPhoneやPixelのようにはMicroSDスロットが排除されることもありますが、このGalaxy S20シリーズでは残存されています。良かった。最大1TBまで入れることが可能です。8Kビデオや1億800万画素写真を取るならMicro SDカードは必須ですよ。ありがとう、Samsung。
⑫ 防水性
どうやら防水性も全シリーズ持っているようです。これもSシリーズなら順当でしょう。
S20シリーズの違い
ここからは違いを見ていきます。まずはなんといってもカメラでしょう。
①カメラ

S20シリーズの最大の違いはカメラです。プレミアムフラッグシップモデルである「S20 ULTRA」がこの点で完全に秀でています。
このようにメインカメラがXiaomiと共同開発した1億画素センサーを搭載し繊細な写真を撮ることができるようになっています。Xiaomi mi note 10のものとは少し違いSamsung独自のチューンを施したようです。
望遠レンズも光学5倍レンズを搭載しハイブリット10倍を可能にしています。最大100倍とおっしゃっておりますが、どうせボケボケなのでハイブリット10倍を参考にしたほうがよさそうです。ただ、ハイブリット10倍というと、2019年Huawei,Xiaomi,OPPO,vivoがそれぞれ出しているので、今更感は否めません。なお、望遠カメラのみ形が長方形になっているのはプリズムを入れ光を曲げているためで、これにより横にレンズを格納することが薄さを保つことができます。これもHuaweiやOPPO,vivoも行っています。
S20+はULTRAからカメラ性能がかなり落ちたモデルになっています。特にメインカメラの画素数が1200万画素というのは13万円のスマホとしては低すぎです。
1億から10分の1も下げる必要があるのか甚だ疑問です。更にインカメラの画素数も4分の1で、1000万画素です。
あれれ。これで13万円は高すぎじゃないですか??望遠や超広角についてはなんの文句もありません。ただ、メインとインカメはいただけませんね。
S20はこの4眼からポートレートレンズを一つ抜いて三眼構成になっています。それ以外にカメラにおいて違いはありません。
②デザイン

こちらがS20シリーズのデザインです。ULTRAが絶望的にダサいと感じるのは僕だけでしょうか。巨大化しすぎてカメラモジュールはこのように配置するしか手がなかったのでしょうか。しかもこのULTRAは灰色モデルと黒色モデルしかなさそうです。(黒と灰色なんてほぼいっしょじゃないか。)水色ならまだ良かったかもしれない…。甚だ疑問です。スマホオタク向けということでしょうか??もっとカジュアルに持ちたいものです。
S20、S20+はシンプルで好きです。
各デバイスの色
黒 | 灰色 | 青 | ピンク | |
S20 | – | YES | YES | YES |
S20+ | YES | YES | YES | – |
S20 ULTRA | YES | YES | – | – |
色もピンクはS20のみだったりと不思議な色選択です。黒系統ってそんなに人気なんですかね?筆者は飽き飽きしていますが。
③ディスプレイサイズ
S20 | S20+ | S20 ULTRA |
6.2インチ | 6.7インチ | 6.9インチ |
ディスプレイサイズは以上のようになっています。S20とS20+の最大の違いはディスプレイサイズではないでしょうか。正直ポートレートカメラの差など微々たるものなので。
そして、驚きなのはULTRAのサイズです。6.9インチ。いやいや。このように巨大なフラッグシップはHuawei Mate 20 X以来ですので巨大スマホ好きは待望の商品じゃないでしょうか。
④サイズ・重さ
S20 | S20+ | S20 ULTRA | |
重さ | 163g | 186g | 220g |
サイズ | 69.1 x 151.7 x 7.9mm | 73.7 x 161.9 x 7.8mm | 76.0 x 166.9 x 8.8mm |
ディスプレイサイズやカメラレンズも違うのでもちろんサイズや重さも変わってきます。さすがにULTRAは重さもULTRA級ですね。腕が痛くなりそうです。
⑤バッテリー容量
S20 | S20+ | S20 ULTRA |
4000mAh | 4500mAh | 5000mAh |
バッテリー容量もサイズに準じて大きくなっています。5Gスマホなのでこれくらいは欲しいですね。順当です。
まとめ;やっぱり高すぎでしょ。
違いはなんとこれくらいです。ほとんどカメラとサイズしか変わっていません。これはS20、S20+がフラッグシップスマホであることを明確に示しているように思えます。そしてこの強気の価格設定もそうなのでしょう。
しかし、カメラのところで述べたとおり、カメラ性能を見ると正直言って十万円超えのスマホとは到底思えません。コスパは最悪です。
だからといって、プレミアムフラッグシップであるS20 ULTRAが性能面で特段すごいかというとNOです。どれも2019年に見た性能ですよね。1億画素ならXiomi mi note 10、10倍ハイブリット望遠ならHuawei P30 Pro、こっちが先駆者です。しかも、遥かに安い。
やはり、フラッグシップスマホには何か先駆的なものがほしいのです。どうやらSamsungのチャレンジは同時に発表されたGalaxy Z Flipのようです。今回このS20シリーズに注いだ情熱は縦型折りたたみスマホに比べて遥かに小さいようです。Z Flip についてはこの記事をご覧ください。
この程度の情熱のスマホを15万円で買う消費者は果たしてどれほど多いのか、甚だ疑問です。わけわくしたのは新機能「シングルテイク」くらいですかね。Galaxy Sシリーズというブランドに高をくくっていると、Huaweiにシェア一位の座を取られてしまうということをここに警告します。
筆者は1億画素ならば、Xiaomi mi note 10をおおすすめします。こちらなら5万円で1億画素スマホを手に入れられます。S20 ULTRAの三分の一ですよ。

Huawei P30 Proも発売時期から大分たって、七万円台までさがってきました。こちらは10倍ハイブリットズームで7万円です。S20 ULTRAの半額です。

このような2019年のスマホにSamsungは勝てそうにないのです。ましてや、これからXiaomi、Huaweiの新作フラッグシップスマホの発表が待っています。果たしてこれらのスマホに勝てるのでしょうか。見ものです。
今回はフラッグシップスマホということで細かく見てきましたが結果は高すぎる。コスパ最悪ということです。残念です。