
ミドルレンジ5Gスマホってどんなスマホなの?

基本的に、SoCでこのサイトは決めてるよ。QualcomならSnapdragon 765Gがミドルレンジ5G SoCだね。今回、Huaweiもこのミドルレンジ5G SoC Kirin 820を公開し、Honor 30Sに初搭載したよ。ミドルレンジ5GSoCの戦国時代の始まりだ。
ミドルレンジ5G対応SoCは四つ巴の戦いへと突入する

こちらが現在市場にでている主なミドルレンジ5Gスマホです(SoC基準)。やはり、Snapdragon 765Gがスマホ各社からも大人気です。やはり、Qualcomブランドへの信用感は高いのでしょう。
さて、肝心なのは性能差です。細かくはReaMeizuさんの記事を見てもらうとして、Antutuのスコアでこの4つのSoCを比較すると、このようになります。

Dimensity 1000LはハイクラスSoCとして開発されたDimensity 1000の性能を少し落として作られたものなので、正直ミドルレンジSoCとはいいがたいので、この中ではトップになっていますが、はじめからミドルレンジとして作られたものの中ではKirin 820が最強で、約37.5万点を叩き出し、Qualcom、Samsungを圧倒しています。
さらに、Huaweiの強みとしては、自社ブランドのSoCなのでQualcomにライセンス料を払わなくてもいいのでその分安くスマホを作り上げることができます。やはり、この先、自社製SoCを作らないとスマホ各社コストカットには限界があり、生き残りが厳しいので、XiaomiもOPPOも開発に勤しんでるのですね。
今回はそんな最強ミドルレンジSoCである、Kirin 820を初搭載した、Honor 30Sをみていきます。
Honor 30Sの特徴は光学3倍望遠と価格!!

このHonor 30Sのデザインは、P40シリーズとそっくり、というかカメラユニットの配置は同じですね。ただ、Honor 30SはP40と違い有機ELではなく液晶なので画面内指紋認証が使えず、側面指紋認証となっているので、その点はデザインが変わってきます。
そしてこのスマホの特徴はすでに述べたKirin 820を除くと、光学3倍望遠レンズと価格この二点です。
Honor 30Sはこの価格帯の5Gスマホでただ一つの光学三倍望遠搭載スマホ

ミドルレンジ5Gスマホの中で望遠レンズをつけているものは、Honor 30S、Reno 3(中国ではReno 3 Pro、光学2倍)、Realme X50(光学2倍?)、vivo X30 Pro(光学5倍ペリスコープ)ですが、Honor 30Sの所属する3~4万円の価格帯だとRealme X50のみが望遠レンズを備えています。ただ、こちらは光学2倍なので、光学3倍を搭載しているスマホはHonor 30Sのみとなっています。
この望遠レンズでは、ハイブリット5倍、最大20倍で800万画素望遠レンズで撮影ができるので、安く望遠が欲しい方には最高の端末になっています。

また、ほかのカメラは、メインレンズが6400万画素で、800万画素超広角、200万画素マクロです、超広角とマクロは画素数が低いのでおまけレンズです。残念。超広角信者の筆者はここで選択肢から外れますが、光学3倍望遠を目当てに買うなら、二眼は高性能に使いこなせるので、結構いい気がします。なお、インカメは1600万画素となっています。
価格は約3.7万円~とか安すぎる!!
なんと、8GB+128GBのモデルが3.7万円という圧倒的コスパで販売されます。重要なのは、8GB+128GBという点です、確かにRedmi K30 5Gは1999元スタートで世界最安の5Gスマホですが、残念ながら、6GB+64GBのモデルなので安くなっています。最近のスマホ、ましてや5Gスマホなら128GB程度は欲しいので、Honor 30Sと同じく8GB+128GBだと、Redmi K30 5Gは2599元となり、Redmi K30 5Gのほうが高くなってしまいます。利益率を下げて販売している、Xiaomiすら凌駕している圧倒的コスパモンスターなのがHonor 30Sなのです。やはり、自社ブランドSoCには敵いませんね。おまけにスペックも上回っています。
Honor 30Sのスペックと対応バンド
コスパミドルレンジスマホは語ることは多くはないので、ここからはスペックを見ながらこのスマホを概観していきます。
Honor 30Sのスペック一覧
このようになっています。イヤホンジャックやNMカードスロットはあるので、安心です。ただ、液晶ディスプレイや800万画素超広角などダメポイントは多々ありますが、この値段であれば許容範囲でしょうね。
Honor 30Sの対応バンド
4G対応バンド
Honor 30S(中国版) | docomo | au | Softbank | 楽天モバイル | ||
---|---|---|---|---|---|---|
700MHz帯 | バンド28 | – | △、田舎 | △、田舎 | △、田舎 | △、田舎(au) |
800MHz帯 | バンド18 | 対応 | – | 超重要、田舎 | – | 超重要、田舎(au) |
バンド26 | 対応 | – | – | |||
バンド19 | 対応 | 超重要、田舎 | – | – | – | |
900MHz帯 | バンド8 | 対応 | – | – | 超重要、田舎 | – |
1.5GHz帯 | バンド11 | – | – | △ | △ | △(au) |
バンド21 | – | △ | – | – | – | |
1.7GHz帯 | バンド3 | 対応 | △(東名阪) | まだ少なすぎ | △ | 超重要(楽天) |
2.0GHz帯 | バンド1 | 対応 | 超重要 | 超重要 | 超重要 | 超重要(au) |
2.5GHz帯 | バンド41 | 対応 | – | 高速通信用 | 高速通信用 (注意) | 高速通信用(au) |
3.5GHz帯 | バンド42 | – | 高速通信用 | 高速通信用 | 高速通信用 | 高速通信用(au) |
4G対応バンドの詳細については別記事「実践編:対応バンド表」、「理論編:対応バンド表」、「楽天モバイルの対応バンド」をご覧ください。
5G対応バンド
周波数帯 | バンド | Honor 30S(中国版) | ドコモ | au | SoftBank | 楽天モバイル | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Sub6 | 3.7GHz帯 | n77 | – | – | ○ | ○ | ○ |
n78 | 対応 | ○ | ○ | – | – | ||
4.5GHz帯 | n79 | 対応 | ○ | – | – | – | |
ミリ波 | 28GHz帯 | n257 | – | △ | △ | △ | △ |
5G対応バンドの詳細については別記事「5G対応バンド表:SoftBankが微妙」をご覧ください。
対応バンドはこのようになっており、4Gは全キャリアのプラチナバンドをつかみ、5Gはn77非対応なので、Docomoであれば5Gも完璧につかみます。素晴らしい対応バンドですね。Docomoは最も基地局に力を入れているので5Gも快適に使えそうです。対応バンドもよくてうれしい限りです!!
ただ、トランプ制裁後の端末なのでHMSはありません。そこが最大の問題点でしょうね。