
スマートウォッチって高いよね。

いいや。Realmeが5千円台でスマートウォッチをインドで発表したんだ。この、Realme Watchについて、コストカット点も含め詳細にみていくよ。
realme watchが5700円でインドで発表!!

Realmeはインドでシェアを急拡大しつつある、格安スマホメーカーでOPPOファミリーにあたります、2020年5月25日に同社初めてのスマートウォッチである「realme watch」を発売しました。その価格たるや、驚異的な安さで、なんと3999INRです。日本円にすると、約5700円です。まともなメーカーが出すスマートウォッチとしては、この価格は驚異的です。コストカット点を含め、詳細にスペックを見ていきます。
スマートウォッチの基本的な機能は全て網羅

筆者はスマートウォッチ「amazfit GTR」を所有しているので、よくわかりますが、スマートウォッチの基本的な機能は時計だけではなく、心拍数測定・SpO2(酸素飽和度)・スポーツモードです。心拍数測定により、現在行っている運動の激しさを測定し、SpO2モニターにより血中酸素濃度を測ることで、さらに指標を増やします。もちろん、運動時だけでなく、心拍数・血中酸素濃度は普段の健康の測定にも重要なので、嬉しいところです。

スポーツモードは14種類に対応しており、”水泳系”以外(後述)の多数の運動の測定に対応しています、このなかで、クリケットが異彩を放っていますが、これはrealmeがインド市場重視の企業なので、インドの国民的なスポーツとなっているため搭載されているのでしょう。野球に似たスポーツなので日本では野球をする際にはこのクリケットモードを使うといいかもしれません。
多種多様な機能が満載

ほかにも多数の機能があり、睡眠モニター(睡眠時間等を統計データ化できる)・スマホを探す機能(時計側からスマホの音を鳴らし見つけることができる)・アラーム機能(スマートウォッチが振動)・座りすぎ検知(座る時間が長いと振動)・天気予報・飲まなさすぎ検知・スマホのロック解除(AndroidのBluetooth機器が近くにある場合使える機能)・音楽の一時停止などの遠隔操作・カメラのシャッターボタンなどの多彩な機能があります。
アプリの通知を示す機能はありますが、realme watchはおそらく日本語に対応していないので、文字化けする可能性が多いにあります。ただ、それ以外の機能は英語でも簡単な英語でしょうから、多少の英語力があれば問題はないでしょう。
realme watchの3つのコストカット点
ここまで見ていくと完璧なスマートウォッチで今すぐにでもインドに行って買いたい!と思いますが、そうは問屋が卸しません。もちろん、5千円台のスマートウォッチなので、コストカット点も存在します。主なコストカット点を三点見ていきます。
ディスプレイが有機ELではなく液晶

ディスプレイは一見、大型でよさそうに見えますが、有機ELディスプレイではなく、液晶です。発表会では一切液晶かどうかに触れず、公式HPのスペック表にもどのようなディスプレイを搭載しているのかを伏せています。おそらく、触れてほしくない点なのでしょう。スマートウォッチでの有機ELディスプレイ非搭載の最大のデメリットはAlways On Displayを搭載できないことです。Always On Displayは常時時計表示を出すもので、これは有機ELでしか、困難です。有機ELは黒の部分は一切の発色しないため、黒を基調とする場合では電気消費量が著しく低いのでAlways On Displayも可能となります。
しかし、液晶の場合バックライトが常時点灯するため、ずっとディスプレイを点灯させることは困難です。実際、realme watchにはAlways On Displayについての記載がないため、使うことはできないでしょう。Always On Displayがない場合、時計表示を見るには腕を自分の顔側にくるっと回転させると点灯するのでしょうが、この動作は面倒なので、不便な点です。しかし、5千円台のスマートウォッチなので仕方のないことでしょう。その辺りは割り切って使うべきでしょう。ディスプレイ自体は323PPIと高解像度で、下のrealmeロゴの部分など完璧ではないですが、比較的狭額縁ディスプレイを採用しておりこの価格帯にしては頑張っています、これにより1.4インチの比較的大きなディスプレイを搭載でき、操作もしやすいことでしょう。最大輝度も380nit、ガラスはゴリラガラス3と満足できます。
バッテリーは液晶ですが、心拍数測定をONにすれば7日間、オフで9日間もちます、さらに低電力モードを使えば、20日間ももちます。よさそうですね。
防水性能はIP68だが5ATMではない

先ほどのスポーツモードの紹介のところで少し触れましたが、水泳モードがこのスマートウォッチにはありません、というのも、realme watchにはIP68防水しかないからです。ここで、通常であれば、IP68最高じゃんと思うかもしれませんが、腕時計やスマートウォッチを見る場合、5ATM(10ATMならなおよい)に対応しているかも見る必要があります。ATM(アトム)は気圧の単位で、一昔前では理科で使われてきましたが腕時計業界ではパスカルではなくアトムが使われています。5ATMは5気圧までの水圧に耐えられるので、水深でいうと50mまで耐えられます、一般に5ATM程度はないと水泳での時計使用は推奨されません。
IP68は高度な防水防塵性能を示していますが、水中での長期使用までは想定されていないので、スイミングではrealme watchは使うことができません。ただ、雨や汗、手洗い、短期間水没させてしまったりしてもIP68なら問題ないので、5千円台でここまであればかなり満足できることでしょう。水泳には使えないと認識した上で買いましょう。
iPhoneでは現在使えない

realme link アプリを利用して、realme watchとスマホを連携させるのですが、2020年5月25日現在、このアプリはGoogle Play Storeにしかないので、iOSでは使えません。なので、iPhoneをメインスマホにしている方は十分に注意すべきでしょう。しかし、このrealme watchはiPhoneがほとんど普及していないインド市場をメインにしているので問題はなさそうです。
まとめ:万人におすすめできるスマートウォッチではない

realme watchは3999INR(日本円で約5,700円)で6月5日からrealme公式ストアとFlipkartにて販売されます。着せ替えストラップは499INR(日本円で約700円)です。Flipkartから輸送代行サービス等を使えば購入できるでしょうが、そこまでおすすめできません。アリエクスプレスなど購入しやすいサイトで販売されたらまた追記します。
【追記】EUで54.99ユーロ(約6500円)で発表されました、発売日は6/22となります。少しインド版よりはお高いですが、妥当な価格でしょう。
このスマートウォッチは5000円台という価格帯にして、スマートウォッチとしての機能は十分に担保しています、しかし、日本語非対応や入手難易度の高さなどからあまりお勧めできる機種ではありません。インド旅行の際におみやげで購入したりするのにはいいかもしれません。

個人的には筆者が所持している、Amazfit GTR 47mmがおすすめです、このスマートウォッチはrealme watchと違い技適もあり、日本語対応もしており、5ATM対応で、有機ELです、もちろんiPhoneでも使えます。筆者はiPhone SE2と接続して使っています。かなりおすすめです。
149ドル(日本円で約1.6万円)でGearBestで販売しており、realme watchよりは値が張りますが、機能の差を考えればお買い得です。
ちなみに、日本でもAmazonで販売しており、少し高いですが、1.9万円で販売しています、お急ぎの場合はこちらも便利です。